SQ 「プロセラルム可能態」12 R18 Ⅻ エピローグこの手紙を貴方が手に取ることが出来るかはわかりません。しかし、彼のために……スピカ・ユーリィのために、貴方へこの手紙を綴ります。パトリック・リード。貴方が収監されてから、沢山のことがありました。貴方にとって既知のことも、そうで... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」11 R18 Ⅺ スプートニク・ユーリィ病室のヨハネは、適切な応急処置のお陰でもうじきに退院できるだろう。パトリックとの間にあった出来事。俄には信じたくは無いが……しかし、ヨハネの身体に空いた弾痕と、なによりハイネが私の元に戻ってきたということ。その事実... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」10 R18 Ⅹ パトリック・リード今日もまた、彼女を抱いた。十代の若い肉体は、間の子の獣の血を持て余し飢えた子のように貪欲に俺を求めた。「パト、リック……もう、動いて……はやく……」「駄目だ」浅瀬を先端の括れで弄びながら、ゆるゆると緩慢に乳房を揉んだり... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」9 R18 Ⅸ スプートニク・ユーリィ五歳の時、突然自分がこの世界に生まれてきた意味を知った。平凡なセリアンの子として生きるには、長すぎる記憶を思い出してしまった。「旅に出るのか」山都を旅立つ日、兄弟子のイトカワだけは見送りに出てくれた。黙って頷くと、... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」8 R18 Ⅷ ハイネ・ノーシュヨハネ達……もう一つのメイジューンは、世界樹の頂に辿り着いた。そして、帰ってこなかった。正確には、ヨハネだけが。瘴気に飛び込んだのだと、仲間たちは話していた。ヨハネの瘴気の様子がおかしかった。僕の兄は、竜の瘴気をその身に... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」7 R18 Ⅶ ヨハネ・アルビレオ妹が死んだ。魂を分けた妹が死んだ。妹の遺体を抱えたスプートニクは、いつもの朴訥とした表情で静かに彼女の死を告げた。「君が殺したんだろう」「はい」「知っているよ だって今までもそうだったから」スプートニク……黒犬は、兎殺... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」6 R18 Ⅵ スプートニク・ユーリィハイネの姿が消えたことに気づいたのは今朝のことだった。まず頭をよぎったのは、昨夜ハイネと口論になったことだった。「僕はスプートニクのものじゃない」「すべてを拘束されているみたいだ」そんな話をした気がする。私が何を言... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」5 R18 Ⅴ パトリック・リード俺が両親に見限られたのは、多分四歳の頃だっただろうか。魔女の娘だった母を救うため、父は騎士として魔女を殺す子を育みたかった。才能を求めた両親にとって、俺はとても不満足だった。そして、弟が生まれた。弟はブライト、光り輝く... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」4 R18 Ⅳ ボイセンアルカディアの浜辺に漂着したときに俺が歌っていたのは、他に何もできなかったからだ。長い長い間、時空の狭間を彷徨っていた気がする。体などあってないようなものだったから、動かし方も忘れていた。ただ、喉の震わせ方だけは覚えていた。震え... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」3 R18 Ⅲ ホーニヒソロルとリリの話を聞いたのは、墓場のような暗い暗い迷宮でアースランの遺品を集め終えた頃でした。アーティファクトを盗んだネクロマンサーそして、自分の人生を生きられない、リリ。彼女の話を聞きながら、僕もきっとそうなんでしょうねと静か... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」2 R18 Ⅱ ハイネ・アルビレオ乾いた砂が鎧の隙間という隙間に入り込みざりざりとした不快感を伴う。早く水で洗い流すか、せめてこの不快感を和らげるくらいはしておきたい気持ちで支配される。「スプートニク、せめて鎧を脱いで入り込んだ砂を払い落としたい。ちょ... 2025.01.06 SQ
SQ 「プロセラルム可能態」1 R18 Ⅰ ハイネ・ノーシュ僕は天を見上げ息を吐いた。馬車による長旅からアイオリスに降りたったばかりだという胸の中には高揚と、少しの不安。傍らの男が心配そうにこちらを見つめて手を差し出す。どこかお具合でも悪いのですか、そう言いながら愚直に丁寧な男は... 2025.01.06 SQ